過去ログ - 桃子「桃が咲くまで」春「春を待てない」【咲SS】
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◆oeEeLVGR7U
[saga]
2013/05/15(水) 23:47:19.58 ID:FggAXTCZ0
-side 春
対抗戦のメンバー確認が主で今日はそれといって活動もなく、早めに部活を切り上げることになった
「何しよう…」
期末テストがそろそろあるから勉強でもしようか
そう考えて図書室に向かうことにした
図書室にはあまり人がいなかった
テストが近いといっても、まだ切羽詰まるような時期ではないのかもしれない
「あ…」
静けさの中に溶け込むように、一番隅に座っていたのは
「モモ、勉強?」
「…ホントに、一人になりたい時に限って話しかけてくるんすね」
そう言われても、空気の読み方なんて知らない
誰にも悟られずにひっそりと何かの原稿を読んでいた桃子は、大きくため息をついた
「勉強? …のようには見えないけど」
「…台本っすよ。演劇の」
ああ、確か演劇部に入っているんだった
台本を読んでいるということは、役者として舞台に立つんだろうか
でも目立たないのに舞台の上に立って、ちゃんと視覚してもらえるんだろうかと思うけれど
「主役なの?」
「…やらないっすよ。読めって言われてるから読んでるだけ…。裏方でも台本は読むっすよ?」
そういうものなんだ
劇なんてやった記憶がないからよく分からない
「…面白くないの?」
「別の意味で」
暗い表情をしながら読んでいるから聞いてみたけど、返事はそっけなくて。そして意味も分からなかった
真剣な表情って感じじゃなくて、ほんとに渋々読んでいる感じがしたから聞いてみたけど
まあ、いいか
私は気にせず、教科書とノートをカバンから取り出した
「…他にも席は空いてると思うんすけど」
「なんとなく」
本当になんとなく…
けれど、これもなんとなく思う
誰かがモモを繋ぎ止めておかないと、そのまま誰にも気づかれることなくどこかに消えてしまうんじゃないかって
モモからすればただのおせっかいでしかないのだろうし…
めんどくさいやつって思われてるだろうけど
私は空気なんて読まないから、好きなようにさせてもらう
ただそれだけ
「変な人っす…」
モモが呟くのが聞こえた
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