過去ログ - 桃子「桃が咲くまで」春「春を待てない」【咲SS】
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◆oeEeLVGR7U
[saga]
2013/05/25(土) 10:37:18.52 ID:nTckhAqq0
-side 数絵
-1年11組
今日は日直ということもあるが、それ以上に落ち着かずにいつもより早く登校する
「まったく…」
昨日、穏乃に部活対抗戦に誘われた
それが落ち着かない原因なのは間違いないだろう…
早く登校すれば解決するわけではないけれど
教室につく、どうせ誰もいないだろうと思いながら扉を開けた
「…早いっすね」
けれど先客はいた。それも、かなり意外な…
「おはよう、桃子。普段からこんなに早くいるのかしら?」
普通に登校していても、桃子の姿を確認することなどできない
向こうから声をかけてくれば別だが、普段の桃子は春に見つかるまでだんまりを決め込んでいた
だからこんなに早くいるのも意外だし、声をかけてくるのも意外だった
自分の席に座る桃子は、笑みをのぞかせた
「…なんか、落ち着かなくって早く来ちゃったっす」
「奇遇ね、私もよ…」
「数絵もなんかあったんすか?」
「まあ、ね」
どうせ早く来てもすることもなかったし、時間つぶしにはちょうどいいかもしれない
私は自分の席にカバンを置くと桃子の隣に移動する。そして、隣の春の椅子を拝借した
「5組の高鴨穏乃は知っている?」
「話したことはあんまりないっすけど」
「ちょっとしたきっかけで話すようになったのだけど、その彼女から部活対抗戦の助っ人になってくれって言われてね」
「…そういえば、部活には入ってなかったっすね」
「私は、断ったわ」
桃子が目を見開く
「なんでっすか? 出たらいいじゃないっすか?」
「私は団体戦には向いていない、クラス対抗戦の時、それを感じた」
準決勝、先鋒の優希は大きく失点した
次鋒の私は区間では1位だったが、クラスとしては3位にするのが精いっぱいだった
次鋒とはいえ、失点を取り返すために多少は無理をしなければならなかった
自分の失点なら開き直りもできる、けれど中学から知っている優希の失点ですら私は取り戻す行為が億劫だと感じてしまった
まして、穏乃以外知らない部活の助っ人など…
「自分が負けて誰かに迷惑がかかるのも、誰かが負けて自分に負担がかかるのも、私の性には合わない」
だから、よく知りもしない部活の助っ人などできるわけがない
穏乃とのペア戦とかそういうことなら考えないでもないけれど…
けれど桃子は衝撃を受けたように顔を青ざめさせていた
「…どうかしたの?」
「私が負担…」
「あ、いや。いまさら済んだことを責めるつもりで言ったわけじゃない」
準決勝は最終的に、桃子がチャンピオンに振り込んでトビ終了となってしまった
そのことを責められたと思ったのだろう
そう思ったけれど、実際には違うようだった
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