12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:10:02.91 ID:lqAVt1v7o
無言のまま並んで歩く街並み
聞こえるのは二つの鎖の音だけ
もう慣れてしまったそれを、ボクは少し違う気持ちで聞いていた
「ほらこれ、俺とお揃い。どうよ?」
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:11:07.45 ID:lqAVt1v7o
一年ぐらい一緒にいて分かったことは
「先輩、付き合ってくださいっ!」
「あー……んー……ゴメンな」
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:13:27.22 ID:lqAVt1v7o
可愛い子だったのに、よかったの?
「茶化すなよなー……これはこれで大変なんだぞ」
頭を掻きながら、そう言う彼の首元で、ボクが上げた手作りのチェーンアクセサリーが揺れた
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:13:53.95 ID:lqAVt1v7o
「美味いなこれ」
……うん、おいしい
いつもの帰り道、ボクが見つけた穴場のたい焼き屋に彼を連れて行く
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:14:25.35 ID:lqAVt1v7o
「それじゃ、また」
うん、また
もう何回と繰り返された挨拶を、ボク達は交わす
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2013/05/16(木) 02:15:09.52 ID:lqAVt1v7o
「お疲れ様です、先輩っ!タオル、どうぞ」
「あぁ、すまんな」
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2013/05/16(木) 02:15:42.87 ID:lqAVt1v7o
「何してんだ?お前」
……別に
並んで歩く彼の背は、出会った時よりも大分伸びて
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:16:28.69 ID:lqAVt1v7o
ボクは焦った
自分だけがどんどん変になっていくのに、彼はどこ吹く風で
だからボクはこんなことをしてしまったのだろう
ん……あっ……く
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:16:55.49 ID:lqAVt1v7o
「……閉めっぱなしだったな、窓。どうりで蒸し暑いわけだ」
もう夏、だもんね
夕暮れを眺めながら、窓際に並ぶボクとキミ
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/16(木) 02:17:32.42 ID:lqAVt1v7o
「馬子にも衣装ってか?」
……からかわないで、これでも恥ずかしいんだから
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