過去ログ - 長谷川千雨「鳴護アリサ、って知ってるか?」
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639:ちさめンデュ ◆nkKJ/9pPTs[saga]
2013/09/02(月) 14:28:57.51 ID:30a/cS/Y0
>>638

 ×     ×

科学の学園都市レベル5超能力者第七位、削板軍覇は、
とあるコンテナ置き場の地面にどうと大の字に倒れ込み、夜空を仰いで高笑いしていた。

「か弱い幼女を連れ去るチャイニーズ・マフィアの手先にしては
なかなか根性あるなお前」
「ニャハハハハ、やっぱりそういう事になってたアルか」

麻帆良学園中国武術研究会部長古菲は、
とあるコンテナ置き場の地面にどうと大の字に倒れ込み、夜空を仰いで高笑いしていた。

 ×     ×

長瀬楓は、緑地帯の中を一周して元の場所に戻ってきていた。
なぜそれが分かるのかと言えば、目印があるからだ。
木の幹に鎖鎌が突き刺さり、手裏剣やら何やらもバラまかれている。

楓はコメカミに汗を浮かべる。

「そこもとも、伊賀者でござるかな?
この娘ごが尋ねて参った。拙者であれば誰それの居場所を存じておろうと」

楓が、近くで頭にヒヨコを回転させて伸びている少女を一瞥する。
その顔立ちや装いはややケバい方面にきつめとも言えるが、
それでも素の所はあどけないものが見て取れる。

ギャルっぽさを混ぜ込んだ髪色や、浴衣と言う事が迷われる程に改造された、
それでもやけに高価な布地の太股サイズのコスプレ浴衣なども可愛いものであるが、
そのあどけなさとは裏腹のけしからぬサイズがばいーんと半ばこぼれている辺り、
着崩す事をその目的としたデザインのコスプレ浴衣とそれを選んだセンスの面目躍如と言った所だ。

「それを問うて、答えると思うか甲賀者」
「何の事でござるかな?」

ようやく返って来た男の声、楓はその出所を探ろうとするが、
その前に気配が別の場所を感知する。背筋が冷たくなる程に細い気配。
最初の尾行者、こちらもそれなりに歯応えがあったが、
噛み合わない押し問答に相手がじれた結果こうしてぶちのめした後、
僅かに感じた違和感を振り切ろうと緑地帯を堂々巡りして、
ようやく妄想ではなく実在している事を確信出来た。それ程に頼りない気配の相手。


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