過去ログ - 長谷川千雨「鳴護アリサ、って知ってるか?」
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845:ちさめンデュ ◆nkKJ/9pPTs[saga]
2013/10/02(水) 15:11:47.29 ID:1oPw+Rgx0
>>844

 ×     ×

紆余曲折、いくつかの意外なリンクを通過して、
刹那と愛衣は未使用の地下道に侵入していた。

「少し距離がありますけど、
他のルートはセキュリティの問題があると」
「そうですか。では、急ぎましょう」

誰が言っているんだ?と言う言葉を愛衣は呑み込んで返答する。
直接対処するならばセキュリティを突破するのも得手な相手なのだろう。

「研究所地下の爆破のドサクサに紛れてこのルートに繋がるトンネルを開いた、
恐らくそういう事ですね」
「恐らくは。既に研究所は瓦礫の山ですからそちら側からのアプローチは無理ですし」

携帯に転送された地図を見る刹那と愛衣が言葉を交わしながら先に進む。
その内、刹那が怪訝な表情を見せる。

「桜咲さん?」
「血の匂い…」
「なんですって?」
「間違いない、それも、これはただ事ではありません」

刹那の表情は鋭いものだった。

 ×     ×

「…これ…は…」

踊り場と言うか合流点と言うか、
地下通路の中でもちょっとした家ぐらいはありそうな広い空間で、
愛衣の足はたじっと退いた。

「少なくとも獣による被害ですね、間違いなく」

落ち着いた姿勢を崩さない刹那も、その顔色は決していいものではない。
壁も床も半ば以上赤く染まり、
その辺りに転がっている遺体は人型から肉塊から肉片までバラエティに富んでいた。


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