152:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 07:20:08.55 ID:Mlv00GWXo
着替えを終えて廊下に出る。いつもより肌寒いような気がした。
ここでの生活には、現実感というものがほとんどない。
地に足をつけてここに生活しているという実感が、ほとんどないのだ。
それは当たり前の話で、わたしの生活は「生活」と呼べるような代物ではない。
シラユキに守られて、かろうじて息をしているだけ。
ふたりはどこにいるのだろう?
ひょっとしたら、シラユキはあの男を追い出してしまったかもしれない。
そうだとしたら、どうしよう。
……どうしようって、どういうことだろう。
別にあの男がいなくなったところで、わたしは困らないじゃないか。
むしろ追い出そうと思っていたくらいなのに。何を考えているんだろう。
一階に降りて、食堂を覗く。ふたりはまだそこにいた。
わたしは少し安堵した。
なぜ?
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