過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
1- 20
185:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/29(水) 06:57:18.32 ID:wqPpjqSYo

 ツキはやがて思い直したように頭を振ると、頭痛でもするように額を抑えた。

「いや、平気なんだよな。平気じゃないと、困る」

 一事が万事というわけではないが、ツキがこういった奇妙な態度をとることは珍しくなかった。

 それでも、シラユキの言った通り、ツキがわたしたちに危害を加えることはなかった。
 だからわたしは、尚更彼のことが分からなくなった。
 
 最初は皮肉を言う元気もあったのに、時間が経つにつれて余裕がなくなっているように見えた。
 何かを急いでいるようにも見えたし、何かに抗おうとしているようにも見えた。何かを恐れているようにも見えた。
 でも、それがなんなのかは分からない。

 最初は気に掛けていなかったものの、そんな様子をずっと見せられていると、こちらも不安になってくる。

 それでも実害はなかったし、わたしやシラユキに何かを求めてくるわけでもなかった。
 
 表面的には、よく散歩をする変わった住人が増えただけことだった。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
633Res/436.26 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice