過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/18(土) 07:53:10.10 ID:0FhXK3hqo

 綺麗な赤い絨毯。真っ白な天井と壁。
 窓の外の様子を見ると、いつも通り、覆いかぶさるような灰色の雲から、雨粒が静かに降り続いていた。
 それでもたしかに、太陽はおぼろげな光を携え、東の空に浮かんでいる。

 スリッパをはいて部屋を出ると、幅の広い廊下には、やはり赤い絨毯が敷かれている。 
 扉を出て、すぐ正面の窓からは中庭が見下ろせる。
 木々が枝を空に伸ばして、雨を受け入れているように見えた。

 廊下の温度は部屋の中より冷たくて、わたしは思わず両腕で体をさすった。
 
 わたしが出てきた部屋に連なって、壁にはいくつもの扉が等間隔に並んでいた。
 その向こうは、どれも同じような構造の部屋になっている。
 どこも大差ない。生きた人間の気配がしない。それも当たり前の話なのだけれど。




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