過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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204:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/30(木) 07:26:49.05 ID:IVmmIEuJo

 いまいち要領の得ないシラユキの話は、けれど何か大事なことを示唆している気もした。
 ツキが望んでいること。シラユキが望んでいること。そしてわたしが望んでいること。
 そのどれもが曖昧で、わたしにはよくわからない。

 わたしはただこの屋敷で、シラユキとずっと暮らしていければよかった。
 雨がやまなければいいと思っていた。

 でも、ツキがやってきて、何かが揺らぎ始めている。

 わたしが暮らしている、この屋敷。一緒に生活するシラユキという少女。そしてわたしという人間。
 そのどれもが、今になって突然、余所余所しく、得体のしれないもののように感じられるのだ。

 この感覚は、ただの錯覚なんだろうか。

 それとも、もっと得体のしれない何かが、わたしたちのすぐそばで、口を開けて待っているのか?




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