過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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252:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/02(日) 07:44:51.64 ID:lXtenV6yo

 相変わらず、生き物の気配がしない森だ。それも当たり前の話かもしれない。
 昨日彼が言った、ヨモツヘグイ、という言葉を不意に思い出す。

 黄泉戸喫。その言葉がなくたって、わたしはきっと気付いただろう。
 気付いていたのに、気付かないふりをしていたのかもしれない。

 奇妙なほど、すっきりとした気持ちだった。
 つまりわたしがイザナミで、彼がイザナギで、だとすると彼は、わたしの醜さに怯えていなくなってしまうわけだ。

 そういうことなんだろうな、となんとなく思った。
 それとも、まだ寝惚けているんだろうか? 単なる妄想なのかもしれない。

 どっちだっていい。もうどっちだってよかった。




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