過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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284:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/04(火) 07:47:00.49 ID:10ecUgk1o

「ひとつだけ、聞いておきたいことがあります」

 シラユキは真剣な瞳でわたしを見つめた。 
 鳶色の、まんまるの瞳。あの猫ではない、と彼女は言った。でも、よく似ている。

 わたしは少し、悲しくなった。

「死を選んだことに後悔はありませんか?」

 どう答えればよかったのだろう。わたしは迷う間もなく、返事をしていた。

「……後悔? なぜ?」

 シラユキは何も言わなかった。少しだけ後悔したけれど、取り繕うような言葉は浮かばない。
 きっと本心から出た疑問だったのだろう。

「そうですか」

 とシラユキは頷いた。




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