過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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337:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/07(金) 06:15:09.73 ID:UQU3TNtlo

 光に気を取られながら進むと、靴が不意に突き抜けるような感触に触れた。
 不意の冷たさ。足元が土になっていて、そこには結構な大きさの水たまりがあった。

 雨が、ここまで降り注いでいた。よく見れば壁の端に穴があけられていて、水を掃くようになっている。 
 頭上を振り仰ぐ。光と雨。外に繋がっているのだ。でも、とても遠い。
 けれど、通路はここで終わっている。どうやって昇ればいいだろう?

 レインコートのフードを被り、雨の感触を感じながら壁に向けて歩く。
 正面の壁に、ここに来るまでの間に何度か見かけたような取っ手があった。
 それは上に向かって無数に並んでいる。梯子になっているのだ。

 わたしは念のため何度か引っ張って、安全かどうかを確認する。それから一番下の段に足を掛けた。

 どんどんと昇っていくが、光は遠い。
 結構な高さがあるようで、進んでいくうちに怖くなった。雨のせいで滑り落ちそうになる。
 下を見ると、高さに震えそうになった。

 わたしは手にしっかりと力を込めた。さっきまでの通路に比べれば、こっちの方がぜんぜんマシだ。




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