過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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378:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/10(月) 05:54:58.02 ID:eaBLS+OVo

 この井戸を、降りてしまっていいのだろうか。

 この先に何があるのか、わたしは知っている。
 何がないのかも、わたしは知っている。

 本当に降りてしまっていいのだろうか? 
 
 しばらく逡巡していたけれど、やがて諦めた。

 わたしはここを降りるしかないのだ。
 とにかくもう一度戻ってみるしかない。
 そのあとのことは、そのときになってしか考えられない。

 梯子に足を掛けるとき、危うく滑り落ちそうになった。 
 この高さから落ちたら、さすがに死んでしまうだろう。

 梯子を降りていくと、空が段々と小さくなっていく。

 分かることは、そのくらいだった。




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