414:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/12(水) 07:30:23.78 ID:7hCNFplso
だから、あなたの感情は、本当は大部分が欠落している。記憶と同じようにね。
欠けた部分はわたしが持っている。
でも、なんていうのかな。そのあたりも面倒な話なんだけど。
あなたが生に傾いた思考をするたびに、わたしはその思考を死に傾け直すような仕事をしていたわけ。
そして、ツキが来てから、あなたの心は思いのほか、生の方に傾いてしまった。
結果、わたしは何度も、あなたの心を死に傾け直した。
どうやったかというと、そうした前向きな――という言い方は好きじゃないけど――感情を、わたしが抱え込んだの。
つまり、生に傾いた心を、わたしが吸い込んで、ため込んでいた。
その結果、わたしの心まで、生に傾いてしまったんだと思う。
あなたは死にたがっていた。だから自然、死に傾くように、世界にわたしが配置された。
シラユキがあなたを現実に繋ぎとめる役割だとしたら、そもそものわたしはあなたをこちらに繋ぎとめる役割だった。
その構図が、ちょっと崩れてしまったの。
でも、それだってきっと、保険のようなシステムの一部なんだと思うけど。
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