過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
1- 20
471:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/15(土) 07:11:43.72 ID:x3h76RAXo

「でもわたしは、彼を助けたいの」

「"助けたい"?」

 と村長は繰り返す。ざわめきが波紋のように大きくなる。
 人々の声が波立つ。雨の音がかき消そうなほどだ。 
 わたしは不安と緊張に、気が遠くなりそうだった。

「助けたいとは、どういうことです?」

 わたしは何も言えなかった。

「それはひょっとして、この男を生かしたいということですか?
 バランスを崩しても、かまわないと? あなたはそう言うのですか?」

 呼吸がうまくできなかった。なんだかひどい重圧を感じる。
 視線が圧力になって、わたしを押しつぶしているような気がした。

 わたしはこんな気持ちを経験したことがある。 
 わたしが走る姿をみんなは笑おうとしているのだ。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
633Res/436.26 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice