555:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/22(土) 03:55:09.55 ID:CnjYFZl7o
……なんとなく、分かった。
今の今まで、ずっと、わたしは茶番を演じているような気分のままだった。
行動の一つ一つにも、出来事の一つ一つにも、現実感のようなものがまるで伴っていない。
その理由が、ようやく分かった。
「ねえ、シラユキ」
シラユキは意外そうな顔をして首を傾げる。続きを促しているようだった。
「本当はね、世界の成り立ちとか、シラユキがどういう存在かとか、わたし、どうでもいいの」
彼女はきょとんとした顔をする。
「本当に気になっているのは……わたしがどうするべきなのかってこと。
ここが現実じゃないって分かったときから、ずっと、考えてた。
じゃあ、わたしは、どうすればいいのかって。それ以外のことは、本当はどうでもいいんだ」
わたしの言葉に、シラユキは何を言っていいのか分からないという顔をした。
思えば彼女も、随分混乱していたのだろう。
何処まで話して良いかも分からず、どうすればわたしを望み通りにできるのかも分からず。
でも、そんなことはもうどうだっていいのだ。
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