過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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587:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/24(月) 03:54:56.84 ID:k0zfLIWso

 面倒だ面倒だって言っていたって仕方ないじゃないか、とわたしの中のわたしが言う。
 
 とにかく冷静になってみよう、とわたしの中のわたしはわたしを説得した。
 わたしに、ここを出るだけの理由があるのだろうか?
 理由。必然性。事態の要請。なんでもいい。とにかく、そうしたものがあるのか。

 ないような気がした。

 もう少し考えてみよう。本当にないのだろうか?

 頭の中をめいっぱい探してみても、やっぱり見つからなかった。

 そうしているうちに、もういいじゃないかという気持ちになってきた。
 理由なんてないのだ。

 いや、もうちょっとだけ考えてみようと思い直す。
 理由。理由が必要なのだろうか。
 
 じゃあこういうのはどうだろう。宇宙は巨大な果実のひとつだと考えるのは。
 それは葡萄のように房になっていて、宇宙と宇宙は並んでいる。
 果実の中で生命が発展するほど、果実は甘くなる。だから果実を甘くするために、生命の発展に寄与しなくてはいけない、とか。
 
 それなら生きる理由にだってなる気がした。でもだめだ。果実を甘くする義理なんてない。
 そこまで巨視的な意味や理由は問題にならない。問題なのは、もっと個人的な理由。

 それこそ、そこらじゅう探しても出てこないような気がした。




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