過去ログ - 【マジェプリ】もしもイズルが一週間いなかったら
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105: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/05/26(日) 20:00:11.49 ID:cUmqdaKSO
――それも、本物?
ふと、疑念がまた沸く。
この、心が温かくなる気持ちも、偽物?
機械が生き残りたい本能を刺激するために作ったモノ?

……イヤ、だ。そんなの認めない。認めない。認めない! 認めたくない!
よろめきながらも、ケイは立ち上がった。
いつベッドに寝かされたのかも分かっていなかったが、そんなことはどうでもいい。

イズル、イズル……。
彼女の心の中には、彼しかいない。
冷静に考える力は、狂った方向にしか向かっていない。

機械の作った気持ちじゃない。
私は――私は、イズルが好きだ。
彼が欲しい。彼に欲されたい。自分の居場所にしたい。彼の居場所にされたい。

もう、何でもいい。

ケイの身体から震えが消える。
急に、ピットクルーの人たちの言葉を思い出した。

「今時、消極的じゃダメよお嬢」

部屋を去ろうとするイズルの背中を見つめる。
彼を手に入れる、そのためには。
手段はもう選ばない、と決めた。

今、一人の少女は。狂ってしまったまま、愛情を暴走させる。
それが彼女の意思か機械の作った意思か。誰にも分からない。きっと、彼女にも。



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