過去ログ - 【マジェプリ】もしもイズルが一週間いなかったら
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163: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/06/07(金) 22:05:22.27 ID:FnVTaFrK0
「ケイだって、その、経験するの、ホントは怖かったんだよね?」

じっと指から視線を離さないケイを見据えながら、イズルは話しかける。
諭すような口調で、彼は一字一句丁寧に伝える。
彼なりの言葉で、『ヒーロー』という概念を超えた言葉で。

「だから、ダメだよ、ケイ」

「………あ、あ」

ケイは、ただ、うろたえたように単語にもならない音を出して。
イズルは、迷わず、すらすらと出てくるセリフを素直に言った。

「ケイにとって、大事なことなら、それは大切にしなくちゃ、ダメなんだ」

彼は、いつも通りの太陽のような明るい笑顔を見せた。
少しでも、ケイが『いつも通り』になるように、願いを込めて。

「う、ああ…」

ケイの身体が、また、イズルの部屋に来た時のように震え出す。
何か、押し留めていたモノが、内側で暴れているような、そんな印象をイズルは抱いた。
決壊寸前のダムは、いつまでもその状態を保つわけではない。

だから、

「――――うああああああああんっ!!」

突然の叫びが、部屋中に響いて。
ケイがイズルの胸に顔を埋めた。服の胸元が、さっきの愛液とはまた違う、別の液体に濡らされる。
それはまるで、癇癪を起こした子供のように不安定で。
イズルには、何だかその仕草が可愛らしく思えた。


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