過去ログ - 【マジェプリ】もしもイズルが一週間いなかったら
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168: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/06/07(金) 22:10:34.82 ID:FnVTaFrK0
「じゃ、じゃあ……」

動揺や緊張を悟られないように、落ち着けと内心何度も繰り返しながら、
照明を消して先に寝転がっているイズルの隣にケイは慎重な動作で寝た。
さすがにお互いに正面を向いて寝るのは何だか恥ずかしく、二人は背中合わせに横になる。

…………。
数分が経過した。ケイは未だに眠れない。
何だか、ドキドキとして、イズルが振り向いた先にいると考えるだけで頭が冴えてしまいそうになる。
彼はもう眠ったのだろうか。好きだ、と伝えた女の子が背中を隔てて一緒に寝ているというのに。
考え始めると、なおさら寝付けなくなる。

「…イズルは、暖かいわ」

沈黙に耐えられず、ケイは小さく呟いた。
少しでも、眠りやすくなるように、自分を安心させたかったのだ。
だから、彼女はそれに答える声なんて想定していなかった。

「ケイも、だよ」

反応を起こす、その前に。
ケイの身体が、後ろから抱き締められた。
誰か、なんて言うまでもない。
彼の両腕が、優しく彼女を包み込んだ。
驚きと喜びに、ケイは目を見開き、頬を朱に染める。

「……うん」

彼の両腕を抱き締めて、ケイは瞳を閉じた。
彼の体温を感じながら、彼女はゆっくりと、ゆっくりと、まどろみの中へと落ちていった。



――この想いが、例え機械が作り上げるようにしたモノだとしても。
――私は、この気持ちを受け入れる。ずっと、ずっと。


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