過去ログ - 【マジェプリ】もしもイズルが一週間いなかったら
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197: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/06/13(木) 03:04:10.96 ID:g9xRyr/B0
「…何だよ?」

また何か突拍子もないこと言うのか。まったく、ヒーローとかいうのは結構なもんだな。
そんな風にちょっぴり毒舌めいたことを心の中で呟く。

「ありがとう、アサギ」

――は?

「アサギのおかげで――何て言うかな、皆も安心していられるっていうかさ。とにかく、ありがとう」

「…おう」

無邪気な笑顔でイズルはそんなことを言うと、あっさりと引っ込んでいった。
誰もいない廊下に、アサギだけが突っ立っている。

安心? 皆が? 俺の――おかげで?
その言葉の意味を、アサギはじっと考えた。
考えて、考えて、考えた。

「……ふん」

それから突然、アサギは誰に向かってというわけでもなく鼻で笑うと、自分も部屋に入った。
今度こそ無人になる廊下に、チームの殿を飾るようにアサギの帰る音が響く。

アサギ・トシカズはやっぱり気分が悪かった。
胃は痛いし、チームのことを考えると重荷を感じる。
ただし、彼はそれに文句は言わない。

何故なら――――

当然だろ。俺は、俺は――最年長だからな。


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