過去ログ - 【マジェプリ】もしもイズルが一週間いなかったら
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206: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/06/13(木) 16:24:12.15 ID:nP2pPPMy0
どうすればいいのだろう。
イズルはここ数日、迷っていた。
このチームの仲は最悪と言っても良い状況にあった。
演習は上手くいかず、かといって、お互いに声を掛け合うこともできずにいる。

イズルはただ一人、この現状に悩んでいた。
彼としては、折角チームになったのだから、彼らと仲良くしたい。
しかし、チームのメンバーはまだお互いの距離を掴み切れていない。

当然と言えば当然のことだった。
何せ、彼らは自分がどういう人間だったかも知らないのだから。

MJP――この軍事機関に入隊する際、新兵たちはエピソード記憶を――思い出を消去されている。
理由としては、おそらくは過去のしがらみにこだわり戦場から脱する、ということを避けるためなのだろう。
それは、遠慮なく彼らを戸惑いの世界に引きずり込む。

そうして、元からの性質なのか、警戒心の強いメンバーとは話せず、かといって比較的薄いメンバーはアクが強すぎるために結局話せず。
こうして、最悪の演習結果と仲で今を迎えている。

何かないかなぁ。せめて、話をするきっかけが――
そう、イズルが考えているうちに。

「…行くぞ」

はっ、と気付かない間に、昼の休憩が終わっていた。
イズル以外の皆は早々に立ち上がると、教室に向かっていった。
あぁ、困ったな。まだ何も思い付いていないのに。
いそいそとイズルも立ち上がり、彼らを追いかける。

そして――転機は訪れた。


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