過去ログ - 【マジェプリ】もしもイズルが一週間いなかったら
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446: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/06/28(金) 23:46:35.35 ID:rrc6z/RA0
「何て言えばいいか、分からないけど」

リンはレイカの言葉を待たずに続ける。
手に持っている缶コーヒーは、もう中身がないらしく、振っても何の水音もしない。

「母親って、こんなに辛い気持ちになるものなのかしらね」

ため息を吐くようにリンは言い捨てて、立ち上がって空き缶をごみ箱に捨てる。
それから座らずに外に視線をやっていた。
何かから逃れることを望むような目で。

「――リンリン」

「私は彼らの、そんな存在じゃないのに。もっと、ひどい存在なのに」

レイカの呼び声を遮るようにリンは続ける。
困ったわね、とレイカは思った。
酔っているときと違って、冷静なのが厄介だ。
思考がぶれたりなんてしていないのだから。

「私、最低よ。――それを聞いて、嬉しい、って思っちゃったんだもの」

冷徹に、自嘲するような声でリンは呟き、笑った。
吐き捨てるように彼女はさらに加える。

「母親とやらは失格よね」

その言葉を最後に、リンは黙った。
それから、ごめん、とレイカに一言謝った。
こんな話は聞かせるものじゃないわ、と。


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