過去ログ - 【マジェプリ】もしもイズルが一週間いなかったら
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539: ◆jZl6E5/9IU[saga]
2013/07/05(金) 00:29:14.81 ID:l6PNrR0W0
最初に彼に抱いたのは、大した感情ではなかった。
他の生徒たちと同じ、ただ、私が教え、導かなければならない一人。
一つ、違うモノを抱いたとすれば。
あの人に似ている、という私的な感想だった。

「ヒタチ君? 聞いているの?」

グランツェーレ都市学園。
現在の私――スズカゼ・リンの職場の、私に与えられた一室。
サイズの大きい椅子に背を預けながら、私は目の前でしんみりとした表情の少年に鋭い目線を送る。

彼――ヒタチ・イズルは、私の目が怖いのか、若干目を逸らしながら、ペコリと頭を下げた。
ふぅ、と私はそんな彼の態度にため息を漏らす。
それから、自分の幅広の机に顔を下げる。
その先には、今ではもうあまり使われていないスケッチブック。
そして彼が私に呼び出されている原因。

「どうして授業中にこんなことをしていたのかしら?」

そう、彼は人が授業をしている最中に、学生らしからぬ行為――具体的に言うと、イラスト描きをしていた。
ここ、グランツェーレ都市学園に属するMJP機関は、将来の士官を育成する、言わば士官学校なのだ。
その中での学生とはつまり、将来軍人になる人間で。
その授業の中で、趣味に時間を割くようなマネをする者がいれば、当然叱る必要がある。


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