過去ログ - 鷺沢文香エッセイ集『本とアイドルと私』
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192:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/21(金) 02:22:46.47 ID:StaOl6dAO
今回は大人な話だったな。
乙ですっ☆


193:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/21(金) 12:05:36.54 ID:0VKMWtsko
思わず引き込まれる素晴らしい文だわ。爪の垢煎じて飲みたい


194:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/26(水) 17:22:54.80 ID:8ZJt2+cE0
乙です。素晴らしい!


195:CG出版編集部 ◆rSMipP4xr.[saga]
2013/07/15(月) 00:08:57.87 ID:w4dUq9e30
御無沙汰しています。

長い間更新せず、申し訳ありません。

これだけ期間が空いてしまうと、愛想尽かしてしまわれたと思いますが...。
以下略



196:CG出版編集部 ◆rSMipP4xr.[saga]
2013/07/15(月) 00:11:43.95 ID:w4dUq9e30
8,F月K日「夢幻の怪異」


「われわれは怪談を認めることはできません。摩訶不思議を信ずるわけには行きません。この世に『ありうべからざる事柄』は存在しないのです」

以下略



197:CG出版編集部 ◆rSMipP4xr.[saga]
2013/07/15(月) 00:15:16.62 ID:w4dUq9e30

 ー煩わしい金属音が四方の壁にぶつかり、反響し、部屋中に拡がっていく。この部屋は仄かに薄暗いが、カーテンの隙間から伸びる射光が床にまだら模様を描き、東の空が白んできたと告げている。

 ...今日もまた、朝が戻ってきたのか。いつも通りに、当たり前の顔をして。

以下略



198:CG出版編集部 ◆rSMipP4xr.[saga]
2013/07/15(月) 00:18:50.26 ID:w4dUq9e30
 彼奴こそが、この騒音の主であり、夜明け特有の喧騒を...それは雀の囀りであったり、朝刊太郎の乗るカブのクラッチ音であったり...悉く潰しているのだが、いやなに、そんなに責め立ててはいけない。 これは彼の日々の業務であり、責務なのだ。

 寧ろ、その忠誠心は敬意に値するだろう。何せ毎日のように叩かれ、落とされ、時に洋箪笥に向けて投げつけられても、嫌な顔一つせず持ち主に仕えているのだから。


以下略



199:CG出版編集部 ◆rSMipP4xr.[saga]
2013/07/15(月) 00:22:01.92 ID:w4dUq9e30
 さて、その主人たる少女、今日は如何様にして彼を止めるのか。そろそろ7分が過ぎようとしていた。10分間鳴り続けると、この目覚ましは勝手に頭上のハンマーを止める仕掛けが施されている。

 つまり、彼女はそれまでに布団から抜け出し、身支度を整え始めないといけない。でないと、寝坊したのかと勘ぐるお節介な隣人が、ずけずけと部屋に入ってくるのだ。




200:CG出版編集部 ◆rSMipP4xr.[saga]
2013/07/15(月) 00:24:16.95 ID:w4dUq9e30
 ...一人で起きれないなんて、格好がつかないし、決まりが悪い。常日頃そう考えている彼女は、このかしましい家臣と共に毎朝、微睡みの心地良さや、二度寝の誘惑を相手取っている。そうして面子を保ってきたのだ。これまでも、そして恐らく、これからも。





201:CG出版編集部 ◆rSMipP4xr.[saga]
2013/07/15(月) 00:26:45.17 ID:w4dUq9e30

 ...しかしながら、今日に限って一体どうしたというのか。ベッドの上で、掛布団を頭からすっぽりと被さっている少女からは、一向に動く気配を感じ得ぬ。普段ならとうに目覚ましを手にかけ、背伸びの一つしても良い時分である。

 それが手は疎か、体をピクリとも動かさないのは、どうにも様子がおかしい。...何か病気でも患ったのか、もしくは何処か痛むのだろうか。

以下略



202:CG出版編集部 ◆rSMipP4xr.[saga]
2013/07/15(月) 00:29:51.01 ID:w4dUq9e30

 それは残り時間1分を切った矢先の出来事であった。ふいに布団から伸びた腕に薙ぎ払われた目覚ましが、鈍い打音と共に、棚から床へと吹っ飛ばされたのである。


 ...そうか、今日は叩き落される日であったか。
以下略



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