過去ログ - 台風がとどまり続ける市を舞台にシェアワやろうぜ
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47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/28(火) 20:16:48.73 ID:HyuxXFvro

「なんなんだよいったい」
 答えを求めて呟いたわけではなかったが、前に立っていた男が振り向いた。
「進めねえんだとよ」
「台風で倒れた木が道をふさいだ?」
「似てるが違うな」

 じゃあ何が。並ぶ車を回りこんで前方に目を凝らす。
 曇天の下、風が強めに吹いているのが見える。雨もちらついているか。それから視界を横切る何かの看板の一部。
 看板の一部?
 ポカンと口を開けていると、先ほどの男が佐々木に言う。
「なんだかわかんねえが、台風が止まっちまってるんだと」

 台風が市の上にとどまり、ここは今台風の目の真っただ中。
 国道は暴風の壁に閉ざされ出ることも入ることもできない。
 そういうことらしい。
 開いた口がふさがらない。ゆっくりとしか頭が回らない。
 それじゃあ、とぼんやり思う。俺のリストラ、どうなるんだろう。

 答える者はなかった。



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