過去ログ - 洋榎「次鋒戦と副将戦が無くなるんやて」
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801:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/03(木) 00:41:31.07 ID:WQJMnI0no
洋榎(やった……遂に……ここまで……来た……)

洋榎(辿り着いたんや……絹の生き延びる可能性がある未来へ……っ!)


とは言え、洋榎はまだスタートラインに立った状態に過ぎない。
だがその前進は、彼女に幻想≠ナはない確かな希望を齎したのだ。


洋榎(全ての権限が黒服にある以上、代行の言動は今より確実に制限されるはず……)

洋榎(予測不可能な奴の身勝手な振る舞いに翻弄される心配はもう無い……!)


洋榎が最も危惧していた事は、郁乃の予期せぬ手の平返しであった。
彼女の我儘や気紛れで、それまでの流れが台無しにされてしまう危険性。

雲の如く掴み所の無い郁乃が、重要な事柄の決定権を握っているという恐怖。
無邪気な子供が地を這う蟲を踏み潰すかの様に、彼女は人の命さえも簡単に奪う。


勝負をする事が確定するまで、決して郁乃を刺激してはならない


自分と由子が勝負をする事も、郁乃の一言で実現されない可能性があった。
だからこそ、郁乃の気が変わらぬよう、洋榎は不用意な発言を控えていたのだ。


洋榎(由子との勝負に持ち込めた、それだけでも御の字やて……)

洋榎(不戦勝の様な棚ぼた≠ネんぞ、端から期待しとらんわ……)


数回深呼吸をした後、洋榎は顔を下げゆっくりと目を開けた。


洋榎(黒服の言う事は真実……。基本的にあいつは嘘を吐かない……)

洋榎(その奴が公平≠ニいう言葉を口にしたからには……)

洋榎(与えられたチャンスは本物……うちは由子と同じ土俵に立っている……っ!)


捉えたで……由子の背中を……


洋榎(由子……お前に怨みは無い……)

洋榎(相手が恭子であれ漫であれ、うちは同じ様に殺すつもりで行動した……)

洋榎(たまたま今回はお前が狙われる位置に居った、ただそれだけの話なんや……)


今、絹の身代わりになれるんは、お前しかいない……


せやから……


 お 前 が 死 ね 


洋榎(逃しはしない……ここで仕留める……絶対に……っ!)


相手を利用し、利用され、狡猾に立ち回らねば望む未来は掴めない。
快楽を求める郁乃、妹を救わんとする洋榎、両者の思惑が交錯する。



暫くして、黒い箱の側面にあるドアが開いた。



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