過去ログ - 洋榎「次鋒戦と副将戦が無くなるんやて」
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876:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/11/24(日) 17:30:50.33 ID:KbOqYuZRo
恭子(由子に……代行を……?)


洋榎の口から出た意外な名前に、恭子は違和感を覚えた。
彼女の性格からして、自ら実行役を名乗り出てもおかしくない。

ところが、一番乗り気で無く、運動能力も低い由子を洋榎は指名したのだ。


由子「わ、私が……!?」

洋榎「せや……。お前が一番適任≠竄ゥらな……」


全身をガタガタと震わせる由子に向かって、洋榎はそう言い切った。


由子「な、なんで……私なの……!?」


洋榎「あいつらが最も危険視してるんは、間違い無くうちやろ……」

洋榎「次に、代行に対して敵意を剥き出しにした恭子……」

洋榎「うちらが妙な動きを見せれば、あいつらは警戒心を強める……」


洋榎「その点、由子なら特に警戒されずに近付く事が可能や……」

洋榎「この勝負の放棄を宣言し、鋏を返す事を口実に代行に近付いて……」

洋榎「十分に距離を詰めた所で……奴の胸にその刃を突き立てればええ……」


由子「む、無理よ……! 私には……」

洋榎「……自分の手を汚す様な真似は出来んと?」

由子「ち、違うっ! 違うのっ! そうじゃないわ……!」


由子は必死に首を横に振り、洋榎の言葉を否定する。


由子「私は怖い……怖いの……人を殺す事が……」

由子「手も……足も……さっきから震えが止まらないのよ……!」

由子「こんな状態じゃ……絶対に失敗する……! 私は代行を殺せない……!」

由子「自分だけ罪を逃れたくて言ってるんじゃないのよ……!」

由子「お願い……信じて……っ!」


洋榎「……どうしてもやれんと?」


洋榎の問い掛けに、由子は目を瞑って何度も首を縦に振った。


洋榎「そうか……。由子が出来んゆうなら……しゃあないな……」

洋榎「危険性は格段に増すやろうけど……うちがやるしか無いか……」


由子「洋榎……」


洋榎「安心せい由子……」

洋榎「お前の代わりに全部うちがやるから……」

洋榎「うちが全てを終わらせるから……」


そう言って、洋榎は由子に向かってゆっくりと右手を差し出した。


洋榎「その鋏……うちに貸してくれんか……?」


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