961:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/04(日) 22:00:15.89 ID:pMXqW5UWo
「……私は、絶対に貴方を昔のように変えてみせる。そうじゃないと、私……今の歴史から消えてしまう」
「歴史って、また壮大だな」
「冗談で言ってるわけじゃない。それは……死を意味してるようなもの」
死? こいつは突然何を言い出しているんだ、と俺が口を開こうとした途端である。
彼女の携帯端末が、メールの着信を知らせることになる。彼女はやはり苦々しい面持ちでそのメールに目を通すのだ。
「……今夜、十二時、誰かが死ぬ……」
「何のネタだよそれは」
「抗争を申し込まれた。陣取りとなるから……死人が出るかもしれない」
「死人……だと……?」
「……十一時に、以前会ったダーツバーで待ってるから」
羽川はそう告げると、慌てた様子で部室を飛び出していく。
世界大戦もとうの前に終わり、抗争程度で人が死ぬものか、と、俺は高を括るのである。
「馬鹿馬鹿しい……。人殺しの抗争なんて、あって堪るものか」
俺が、無人となった部室でそう履き捨てるように言えば、そうでもないと答える人物が居たのである。
藤堂凛々香、俺の幼馴染であり、一つ年上の生徒会長。性格は社交的で優等生のように見えるが、腐っている。
「……抗争は、ただのお遊びじゃないの」
「生徒会長さんが、こんな所で油を売っていていいのかぁ?」
「今夜、オリオンが初抗争に出るんでしょう? ……実質は二度目となるのかしらね」
「二度目って、一度目は……羽川一人で?」
「そうらしいわ。……そして、一人で数人の男をダーツで>>962」
1002Res/647.05 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。