982:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/04(日) 23:19:28.05 ID:pMXqW5UWo
どちらも止めようと俺が身を挺した結果、奴が後ろからナイフで刺された。
ぐったりと、力なく俺に寄りかかってくる。ふと、彼女を抱きかかえた掌の感触がおかしい事に気がついた。
更に彼女の背から血が流れ、俺の掌にべっとりと感触を与えているのだ。
「せ、遷宮寺さん……!? 遷宮寺さん!!」
「……蒼井君、気をつけて。……ナイフ状のダーツ……!」
「殺傷を目的とするなんて、ダーツを……舐めてるのかよ……!!」
遷宮寺さんを抱きかかえたまま暗がりに居たその存在に向けて言い放つ。
その存在は笑っていた。そして言った。ダーツを、抗争を舐めているのかと、嘲笑った。
「……今回は関係ないでしょう、姉さん」
「いいえ、関係大有りなの。確かに私はフリー、無所属そのもの。だけど、私の部に所属する仲間を弄んだ彼女は、赦されない」
「な、なんだよ、それって!?」
「先ほど、私が旺盛女子の下っ端達に足止めを喰らった。その事を言ってるんだと思う」
「ええ、そうなのよ。酷い話でしょう、お金で彼女達を買ったのよ、この女は」
「だからって……、だからって、遷宮寺さんを刺す事はなかったでしょうが!!」
気付けば絶叫していた。早く、病院に連れて行かないと。気付けば端末を動かし、救急にアクセスしようとしていた。
しかし、それもまた突然割れるのだ。何が起こったのか分からないと、愕然として壊れた携帯端末を眺めていた。
「これは裏社会で行われる、闇のゲームよ。救急車を呼ぼうだなんてさせるわけないじゃない。
それに……、彼女には死んで貰わないと。遷宮寺雅には……!!」
再び、一本のナイフ状のダーツが飛んでくる。それは一瞬だった。
彼女を本能で庇おうとした俺がダーツを手に持ち行った、それが自分の力、>>983である。
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