過去ログ - 食蜂「今日は卵が安いわねえ……」美琴「何してんのアイツ」
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7:SSS ◆5pbDteB19s[saga]
2013/05/30(木) 20:37:26.73 ID:TCuDJVoN0

食蜂は、キウイを1つだけカゴに入れるとフルーツコーナーの前を離れた。
その後を、気づかれないように注意を払いながら追いかける美琴。
とはいえ、このスーパーはそれほどの広さはない。
コンビニより少し広いか、という程度の大きさ。
その大きさの所為か、置いてある商品も、今のところ食材以外を見た記憶がない。
食材だけに特化してトコトンまで安さを追求し、固定客の確保に努めている可能性が考えられる。
そんな風に美琴が考えをまとめていると、食蜂は500g500円の冷凍された豚肉の前を素通りし、次の角を曲がっていく。
店の構造的には、次が最後となるはずだ。
美琴が小走りに近づくと、そこからは飲料のコーナーで、商品を選んでいる食蜂が見えた。


美琴(なっ!? くさやコーヒーとか、高菜コーラってありえない組み合わせよね!?)


その商品棚に置かれている納豆青汁は、極端に健康を意識している人には売れそうではあったが。
しかし、彼女はそんなキワモノの雰囲気が漂う飲み物を選んでいる訳ではなさそうだ。
彼女の目の前に積まれているのは、様々な種類の牛乳。
「低脂肪の極み」とか「体のことで悩んでいる方に」とか「お腹を壊す方はコレ↓」とか、そんなポップが所狭しと掲げられている。
キワモノコーナーに近いところに、牛乳サワーなるものがあるのは、見なかったことにしておこう。


食蜂「むむむ……」

美琴(それにしても、随分真剣に悩んでるわね……)


どうやら、彼女が目をつけたのは、「もはやこの濃さはヨーグルト!」と銘打たれている牛乳。
そして、そのうちの1本を手に取ったかと思うと、元の場所に戻してしまう。
違う牛乳にする気になったのかと思えば、同じ種類の別のパックを取り出し、元に戻す。
そんな行動を何度か繰り返す。
同じ種類の牛乳でも、サイズの違いはあるのだが、出したり戻したりしているのは、どうやらサイズまで一緒のようだ。
行動の意味を理解できず、思わず頭をかしげてしまう。
そして、6つ目くらいの牛乳パックを手に取ったところで諦めたのか、近くにいた店員に声を掛けた。


食蜂「この商品で一番賞味期限が長いやつ持ってきてもらえるかしらあ?」


その手には、テレビのリモコンがしっかりと握られていた。



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