過去ログ - ユミル「雪山訓練の後」クリスタ「ちょっと仲を深めました」
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8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/30(木) 22:20:40.11 ID:XMMZm2AR0
そんなことを考えながら、私は彼女の震える唇に自身のそれを近寄せた。クリスタが目を瞑る。
まつ毛さえも震えている。私は、少し顔を逸らした。


「クリスタ……私はおまえのなんだ」


耳元で言ったためか、クリスタは肩を震わせた。


「わからない……」


「私にも、私にとっておまえがなんなのかわからん……だから、あんたに出会えて良かったって思えるまで、この続きはとっておく」


顔を離すと、クリスタは薄く作り笑いをしていた。


「……」


「そう、困ったような目で見るな。まあ、一時の寂しさでバカなことするなよ」


一時などではないことは分かっていたが。


「……私、バカだよね」


「ああ、バカな上に筋肉もない」


「ひどいよ……ユミルのバカ」


「バカでけっこう……、もういいから力抜けよ。バカ」


私は彼女を抱き寄せる。クリスタが顔を押し付けてくる。彼女は漸くそこで、自分の涙を拭った。


「あー、まずはお友達ごっこからな」


「よろしくね……」




―――私たちは、



認めて欲しいのだ。生きいていいのだと、お前がいて良かったと。
何かに駆り立てられるように、生まれた意味を感じようとしている。



――――巨人に食われるその瞬間まで。







おわり



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