過去ログ - モバP「ありすって名前、可愛いね」
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21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 09:50:42.80 ID:n/17hADMo
「なんでもない、少し眠たかっただけ」

そう言って、布団から出た。

「そう」
以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 09:51:20.61 ID:n/17hADMo
*******

学校へ向かう足は、やけに重たく感じた。足が地面に吸い付いているようで、一歩を踏み出すのが大変だ。
学校に近付いて来ると、同じ制服を来た子供達が増えてくる。
それを見ると、更に足は重たくなる。
以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 09:54:14.05 ID:n/17hADMo
教室のドアを開けると、一瞬みんなが私の事を見た。
私の身体は石像のように固まってしまう。けれど、だんだんと視線が逸れていくのにつれて、身体は自由になる。
でも最後まで私の事を、ジッと見てくる子達がいた。
その子達の中で一番偉そうな娘が、私に近付いて来た。

以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 09:54:53.90 ID:n/17hADMo

「先生から聞いたよ、アイドルになるんだって。何でもスカウトされてすぐデビューって凄いんでしょ。よく知らないけど」

「ありがと」

以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 09:55:28.83 ID:n/17hADMo
「あまり来れなくなるけど。全く来ないわけじゃないよ」

「えっ、なんだ。なんで?なんで来るの?」

「義務教育だし」
以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 09:55:54.65 ID:n/17hADMo
別に皆がイジメてくる訳ではない。クラスにいる三、四人のグループの女の子達だ。
だけども、イジメてくるのはその子達だけだけど、他の子が庇ってくれるわけではない。
彼女達の事を恐れて、誰も助けてくれようとはしない。
私を馬鹿にした目で見てくる子達は三、四人だ。だけどクラスの殆どの子達が、可哀想にと哀れんだ目で見てくる。イジメられている子、として私を見ている。
それが惨めで悔しかった。


27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 09:56:28.29 ID:n/17hADMo
一年前、イジメっ子のリーダー的ポジションにいる女の子と喧嘩をした。どんな事で争い出したのか覚えていない。それほど些細で下らない事だったのだろう。
でも、何故争ったのかは重要じゃない。その娘と争った、その事が重要だ。

「ありすって、外国人かよ。あんたの母さん馬鹿じゃないの?」

以下略



28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 09:56:59.59 ID:n/17hADMo
その次の日も私は似たような事を彼女に言われた。
そして、私を庇ってくれたり彼女に注意をしてくれる子が昨日よりも少なくなった。

そして次の日も、似たような事を言われた。
その時、私は彼女と喧嘩をしているのではなく、彼女にイジメられているのだと気付いた。
以下略



29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 09:57:30.21 ID:n/17hADMo
それ以来、学校は嫌いで。子供が嫌いで。私の名前が嫌いだ。
私の名前が違ったところで、彼女は何か文句を付けてイジメて来ただろう。
それは分かっているけれど、嫌いだ。嫌いなのだ。



30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/31(金) 10:01:40.05 ID:n/17hADMo
**********

チャイムが鳴り、お別れの挨拶をする。それと同時に、私は急いで帰る。靴箱までは早歩きで、靴を履いてからは走った。
門を出ようとした時に、後ろからランドセルを引っ張られてコケる。

以下略



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