過去ログ - ベルトルト「駆逐してやる……。この世から、一匹残らず……!」
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5: ◆OYNwm7H46c[saga]
2013/06/01(土) 20:39:44.10 ID:lH/DtXrEo
「なんていうか……極端にタブーにするのも、極端に憎むのも、うまい結果を生まない気がして。
もっとフラットに物事を見ないと、多分突撃した瞬間にばくっと食べられて終わる」

「おい良く聞いとけよ死に急ぎ野郎」

「うるせぇよ」

 エレンとジャンが横目で睨みあった。ふたりともそれなりの真剣さで聞いている様子なので、
僕は酒の力を借りてなおも語る。

「憎しみでもその逆でも、強い思い入れは判断力を曇らせる。よっぽど実力がない限り、それは致命的な結果を招く」

 ミカサは挑みかかるような目つきで僕を見ている。
 いや、君の場合は別だよ。何も喧嘩を売ろうとしてる訳じゃない。
 アルミンは何か心得た様子で頷いている、
 初陣の戦死者の4割が仲間を助けようとした結果だという話を思い出しているのかもしれない。

「――そういう感情を抑え込める自信がないなら、最初から思い入れないようにした方がいい」

 向かいに座ったらライナーが、眉間に深い皺を寄せてこっちを睨んでくる。喋りすぎだと言いたいのは分かっている。

「僕は3年間、そういう風に努力してきたんだ。できるだけ冷静に……どんな相手でも確実に殺せるように」

 そうやって僕が持論を締めくくると、輪の中にしんと沈黙が落ちた。
 祝いの席でするには殺伐とした話題だったかもしれない。
 ああ、喋るんじゃなかった。僕はいったい何を思って、こんな話を始めたんだろう。


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