過去ログ - 一方通行「借金の形に身売りする事になった」2
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68:二十日目 ◆wmC3g/mCZw[saga !nasu_res]
2013/08/15(木) 02:04:35.63 ID:V3qHX+pr0
一方「ひゃっ……!?」

前触れなく両腋に手を差し込まれいとも軽々と身体を持ち上げられて、思わず上擦った声が零れます

「何カーワイイ声出してんだ」

一方「…っン…!」

目を見開いて驚く様子に揶揄う声を投げつつ降ろされたのは木原の脚の上

べっとりと纏わりつく粘液で汚れるのを意に介さず、衣服を付けたままの腿の上に跨らせます

糸を引きながらとろりと滴る体液が、上体を起こした事で胸元へ落ち、汗と交って肌の上を伝い落ちていきます

膝を乱れたシーツにつき、体液塗れの内腿を布地に擦られ、敏感な身体は小さく肩を跳ねさせます

一方「……ン、ァ、……」

が、木原が手を放すと上体がくたりと頽れ、胸元に頬を凭れて小さな吐息が零れます

緊張の解かれた途端、思った以上に力の入らないらしい様子に、大きな掌が剥き出しの背をゆっくりと撫で下ろします
 
一方「っ…、……は、…ふ…」

掌が触れた瞬間僅かに身動いだものの、宥めるようなその動きに緊張はすぐに消え去ります

甘えるように頬を擦り、心地好さげな吐息を零し、伏せられた睫毛を震わせています

一方「…………、……ごしゅじン、さま…?」

暫く言葉も無く浸っていた一方通行がふと瞼を開き、そっと上目遣いに木原を窺います

何処か不安げな色の混じった瞳を緩やかに瞬き、囁くような声で呼び掛けます

息を吐く間もなく攻め立てられるのでも無く、耐えられなくなるまで焦らされるのでもなく、かといって後始末を施されるのでもなく

常の調教とは異なる流れにどうしても違和を抑えられなくなったようです

与えられる体温や掌の感触の心地好さを甘受しつつも、表情には拭い切れない不安が滲んでいます

今までの木原の所業を鑑みればそれは寧ろ自然な反応と言えるでしょう

深層心理を隠す事に長けている木原の機微に気付くのは唯でさえ容易い事ではなく

況してや、自分が間もなく客を取る事になるとはまだ知らされていない一方通行です

木原自身でさえ正確に捉えられていない複雑な心境を悟れるべくもありません

それでも、その不安は先の予測がつかない事に対してだけではないようで

一方「……、……木原くン?」

無意識に服の裾を指先できゅっと抓み、名を呼び掛けます

表情や声に見え隠れする、心配、と表現するべき色

心境を敏感に読み取って、木原は僅かに目を眇めると再び掌を背筋に沿って滑らせます
 



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