過去ログ - 慎二「お前が僕のサーヴァントか!」その2
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◆DDBjj51DRA
[saga]
2013/06/23(日) 19:06:13.23 ID:1VP43LOZ0
この言葉に。
球磨川さんはわたしが言ったこの言葉に。
驚いた顔で、半ば呆れたような顔で、意外そうな顔で、反応する。
だけど――――口元は不気味に、笑っていた。
「『桜ちゃん。今の台詞、つまりこういうことかい?』」
「『桜ちゃんは過負荷だから、僕にもきみの心が理解できる、と。』」
「―――は、はい。そうですけど……」
「『――……えっとね?桜ちゃんは色々誤解しているようだから訂正しておくけれど。』」
「『僕には過負荷の気持ちを理解なんてできないよ。』」
「『していると思っていてもそれは所詮想像の話で、僕はそいつじゃないんだから、正確にわかるわけがない。』」
「『そいつもそいつで、僕なんかにそう簡単に自分の半生を理解して欲しくはないだろうぜ。』」
「『そして次に、これは前々から思っていたんだけど―――桜ちゃん。』」
「『お前さ、自分を過負荷だとおもってる?』」
「――――――――え?―――そうでしょう?――――わたしは――――」
「『あー、やっぱりか。……まあ、紛らわしい言い方をした僕も僕だけれど。』」
「『違うよ桜ちゃん。きみは神様に愛されて生まれてきた。才能が有って、努力も出来る。言うなればそれこそ、エリートだ。』」
「『―――――――桜ちゃん。――お前は、過負荷なんかじゃあ――――無い。』」
前が見えない。球磨川さんが見えない。球磨川さんの声が聞こえない。
聞こえない。聞こえない。聞きたくない。聞きたくない。聞きたくない。
違う。わたしは同じだ。球磨川さんと同じだ。球磨川さんを理解できるのはわたしだけで。
わたしを見てくれるのも球磨川さんだけなのに。だけだったのに。
嫌だ。違う。嫌だ。嫌だいやだいやだいやだ。違うの。わたしは過負荷で、球磨川さんだってそうで。
わたしと球磨川さんは一緒のはずで。共犯のはずで共通のはずだ。
わたしが過負荷でないのなら。もしそうなら。どうすれば。球磨川さん。助けて。
球磨川さん球磨川さん球磨川さん球磨川さん先輩球磨川さん球磨川さん――――!!
わたしは球磨川さんに背を向けて走り出していた。
自分でも、なぜこんなに悲しいのか、なぜ逃げているのかは―――わからなかった。
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