過去ログ - 慎二「お前が僕のサーヴァントか!」その2
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554: ◆DDBjj51DRA[saga]
2013/08/06(火) 20:12:30.51 ID:fKqpWzCF0

「………くそ、やっぱりこうなったか」

正直、足を止めてくれるのを期待していた面もある。
その方が効率が良かったから。
それが無理でも、やらなければならないことには変わりない。

「…イメージ。…弾丸が当たるイメージを強く持て…―――――」

放たれた銃弾が、言峰の心臓を打ち抜くイメージ。
ピストルから射出されるライフル弾というのは、なかなか想像しがたい物があるけれど―――
僕はその光景をより鮮明に、より奇跡的に想像する。
―――――――――――――――――――――令呪。

「令呪。令呪を以て―――この弾を当てる――――」

手の甲が熱い。小さくだが、光を放つ。
その効力か―――――僕の世界は、まるで時間が壊れたかのように――遅くなる。
頬を撫でる風も。揺れる木の葉も。
言峰の動きも。セイバーの動きも。
僕にはそれが、細部まで見聞出来た。
得物同士が接触する光景が目に入ってから体感で三秒後。
それだけ遅延して、僕の耳に剣戟の音が響く。

銃を構えた。
真っ直ぐ言峰に向かってだ。
隙を探る。じっくりと見て、動きのおかしい部分を探す。
その瞬間が来たのは僕の体感で10秒程たった頃だったので、現実には一瞬だろう。
言峰が、腕を掲げる。
あれは――――令呪を使用する動き。
セイバーとの戦闘中、時間を置いて少しずつ令呪を使用していた、あの動きだ。
あれは、通常の僕にさえ認識できる大きな挙動。
つまり隙だ。

ここで手加減するほど、僕は甘いやつじゃない。
確実に殺す。言峰綺礼は、僕が仕留める。
この感覚では、言葉に出しても紡げない。
だから僕は、心の中で叫んだ。

――――――――――――令呪を以て――――言峰綺礼を撃ち殺す!!




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