過去ログ - 八幡「徒然なるままに、その日暮らし」
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145: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/16(日) 23:01:39.50 ID:m6/l0qGM0
「比企谷くんも、一応感謝しておくわ、協力してくれたわけだし」
「いや、礼を言うのはこっちだろ。美味い飯も食べられたしさ。ありがとな」
「あら、珍しく素直じゃない、皮肉を言ってきたら叩き潰す準備をしてたのに」
「お前は素直過ぎるんだよ」

以下略



146: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/16(日) 23:08:43.83 ID:m6/l0qGM0
「あぁ、あとはこれね」
「ん? 何だ?」

 思い出したようにぽんと手を打ってから、雪ノ下が棚の上に置いていた小さな紙袋を手にとって、俺に渡してくる。
中を覗くと、可愛らしくラッピングされたお菓子が入っていた。
以下略



147: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/16(日) 23:14:53.67 ID:m6/l0qGM0
 お前、比企谷家のヒエラルキーなめんなよ。
何なら、カマクラよりも俺の方が低い可能性も否定できないくらいなんだぞ。

 しかしそんなことで絶望する俺ではない。
居場所ってのは与えられるものではなく、自ら作り出すものなのだから。
以下略



148: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/16(日) 23:22:30.68 ID:m6/l0qGM0
「何を情けない事を堂々と……全く。それと由比ヶ浜さんの分はこれね」
「わぁ、ありがと。って、何か今日もらってばっかだ……」
「気にしないでいいわよ」
「そんなわけにもいかないよ。うん、次はあたしが何かご馳走するから」

以下略



149: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/16(日) 23:31:44.43 ID:m6/l0qGM0
「ヒッキー、またぼーっとしてるの? そろそろ帰らないと」
「お、おう、分かった。んじゃまた明日な、雪ノ下」
「ゆきのん、また明日学校でね」
「えぇ、また明日。それと由比ヶ浜さん、帰り道気をつけてね、比企谷くんに危険を感じるようなら迷わず防犯ブザーを押すのよ」
「俺限定で危険を予感するの止めてくんない?」
以下略



150:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/16(日) 23:32:49.76 ID:XL6WffKno
あの優しさは胃に優しいという意味


151: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/16(日) 23:37:02.52 ID:m6/l0qGM0
「大丈夫だよ、ヒッキーは。あたし信じてるから」
「……」

 うん、もちろん由比ヶ浜に他意はないと思うんだけど。
雪ノ下の前言があれなだけに、むしろ釘を刺されたように思えてしまう。被害妄想かな。
以下略



152: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/16(日) 23:41:58.30 ID:m6/l0qGM0
「今日、楽しかったね」
「そだな、まぁ悪くない休日だったと思う」

 マンションを出て、由比ヶ浜と二人並んで歩く帰り道。
秋も深まりつつあるこの季節、既に周囲は闇に包まれていて、街灯が仄かに道を照らしている。
以下略



153: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/16(日) 23:47:28.24 ID:m6/l0qGM0
「何それ、ホント素直じゃないよね、ヒッキーって」
「馬鹿言え、俺ほど素直な奴も珍しいぞ」
「うわー、どの口が言うんだか」

 くすくすと楽しそうに笑う由比ヶ浜。
以下略



154: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/16(日) 23:52:55.37 ID:m6/l0qGM0
「ん、とりあえず料理はホント美味しかったぞ」
「えへへ、ありがと。そう言ってくれると嬉しい。あとはゆきのんの手助けなしで作れるようになんないと、だけどね」
「つーかよく考えたら、今日の俺って何もしてないな。お前ら二人が料理しながらキャッキャウフフしてるのを見て、出てきた料理を食べただけだし」
「キャッキャウフフって……」

以下略



155: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/16(日) 23:58:11.71 ID:m6/l0qGM0
「でも、何もしてないってことはないよ」
「いや、実際そうだし」
「ううん、ちゃんとあたしのことを見ててくれたじゃん」
「見てただけだけどな」
「それが、大事なんだよ」
以下略



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