過去ログ - 八幡「徒然なるままに、その日暮らし」
1- 20
30: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/06/08(土) 01:55:12.12 ID:9jYWSIZM0
「なぁ、雪ノ――」

 問いかけようとしたところで、ふと思う所があって動きを止める。
よくよく考えたら、国立理系という道は、正確には雪ノ下の目指す道というよりも姉の陽乃さんの通った道だった。
雪ノ下は姉が自分よりずっと優秀だと考えていて、今までずっと追いかけながらも決して追いつけず、それでも目標とし続けていて。
その希望の進路もまた、この延長線上にあったものに過ぎない。
陽乃さんのようになりたいと思っていたが故の、それは選択。
それが本当に自分の意思と言えるかというと、正直怪しい所だろう。
きっと雪ノ下自身も、少なからずそう思っていたはずだ。

 そんな雪ノ下が、改めて自分の進路について考えていると言う。
自分の道を、自分の目指すべき姿を、今改めて。
俺はこいつの家庭の事情なんて未だに何も知らないけれど。
でも、その心の変化は、きっと雪ノ下にとって良いことなんだと思う。
いつだって自信満々で、ともすれば傲岸不遜で、決して安易に周囲に迎合せず、真っ直ぐに自分の信じる道を貫く――それが俺の知る雪ノ下雪乃という人間。
同じ所で足踏みを続ける俺なんかとは、やっぱり全然違うんだよな。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
892Res/397.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice