過去ログ - 八幡「徒然なるままに、その日暮らし」
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402: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/07/21(日) 22:10:01.22 ID:rJ2hA1u/0
 あ、何かふらふらしてるけどまだダウンはしてないみたいだ。
結婚したいという思いとその為の熱意は本物なんだな。

 しかしまぁ、この情熱をもっと別のことに使えれば、割と凄い功績だって上げられそうな気もするんだけど。
本当に色々と力の入れ所が間違っているお人だ。残念美人というか何というか。
以下略



403: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/07/21(日) 22:15:35.00 ID:rJ2hA1u/0
 雪ノ下が諦めずに言い募ろうとしているけど、多分無駄だと思う。
まずこの思考の端々から漂う少年マンガ臭がなくならないと、結婚は難しいんじゃないかな。
仲良くはなれるかもしれないけど、そこ止まりというか。
そんなイメージが頭から離れない。

以下略



404: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/07/21(日) 22:21:34.86 ID:rJ2hA1u/0
「ふむ、では逆に男の目から見たらどうだね? 比企谷よ」
「はい?」
「つまりだ、その、男のお前の目から見て、私が魅力的に映るかどうか、と聞いているわけだが」

 不意に流し目を送られて、反射的にどきっとしてしまう。
以下略



405: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/07/21(日) 22:34:25.95 ID:rJ2hA1u/0
「……」

 頭が痛い。いや精神的にではなく物理的に。
より具体的には、雪ノ下さんの手が、何故か俺の頭部へ明らかに攻撃を加えてきております。
ちょっと待って、ここって俺を痛めつける場面じゃないでしょう、平塚先生の結婚を祈念して応援する場面じゃないですか。
以下略



406: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/07/21(日) 22:43:18.41 ID:rJ2hA1u/0
「平塚先生、冗談でもこの程度の男にその手の誘惑は止めておいた方がよろしいかと。危険以外の何物でもありませんし、そもそも一般男性とかけ離れた嗜好・感性を持つ愚の骨頂の意見など何の参考にもなりませんから」
「なぁ、俺別に何も悪いことしてないよな。何でそんなナチュラルに俺を貶してるの? 文句を言う方向がおかしいでしょ。あとそろそろ手ぇ離してくれよ、割とマジで痛いから」
「黙りなさい、愚の骨頂くん。全く、年上の女性と見ればすぐに発情して、本当に唾棄すべき下劣さね。獣でももう少し節操があるわよ、あなたいつになったら進化できるの?」
「おい、色々言いたいことあるけど、まずその呼び名は止めろ。つーかせめて何かにかけようとしろよ、一文字も合ってないだろうが、手抜きすんな」

以下略



407: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/07/21(日) 22:49:41.49 ID:rJ2hA1u/0
「ほう、これはこれは。いや何とも仲が良くて結構なことだ」
「聞き捨てなりませんね。それは冗談にしても笑えないですよ、平塚先生。この男と仲が良いなど……」
「ちょっ、落ち着け雪ノ下」

 雪ノ下の細くしなやかな指が、すーっと俺のこめかみの方に下りてきた。
以下略



408: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/07/21(日) 22:54:55.14 ID:rJ2hA1u/0
「ふふ……なるほど、陽乃の言った通りだな」
「姉さんが、何か?」
「いやなに、君たち二人を見ていると初々しくて微笑ましいとか、からかうと一々反応が楽しいとか、まぁ愉快そうに話していたよ」
「姉さんらしい歪んだ感想ですね、そんな妄言を真に受けるのはどうかと思いますが」
「そうかね? だが雪ノ下、聞けば君は比企谷にファーストネームで呼ぶことを許可したそうじゃないか、他の異性には許していないだろうに」
以下略



409: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/07/21(日) 22:58:10.94 ID:rJ2hA1u/0
「きゃっ」

 いきなりのことで驚いたのか、そんな可愛らしい声が雪ノ下の口からもれた。
突然のことで強張ってはいるものの、掴んだ両手は信じられないくらいに柔らかく、また普段の冷徹さからは想像できないくらいに温かい。
が、今はそのことに感動している余裕なんて微塵も無く、ただ事前にダメージを防ぐことができた安堵の気持ちが心を支配していた。
以下略



410: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/07/21(日) 23:03:24.17 ID:rJ2hA1u/0
 いかん、動揺していたせいでまた口が滑ってしまった。
あれ? でも後でとは意外な気がするな、いつもなら言葉の前に拳が飛んでくるのに。

「いや、どうせならさっさと終わらせたいんで、やるなら一思いに今きて下さい」
「君のその変な諦めの良さは何なんだろうな、逆に毒気を抜かれてしまうぞ。それに今君を殴れば、とばっちりを受けてしまうからな、どの道その提案は却下だ」
以下略



411: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/07/21(日) 23:08:12.96 ID:rJ2hA1u/0
 ふと気付けば、平塚先生がまた楽しそうな笑みを浮かべながらこちらを見ていた。
笑いを堪え切れないと言った風な表情が、妙に気にかかる。

「さて、では気も大分晴れたし、そろそろ私も帰ることにしよう」
「あぁ、やっぱりただの気晴らしだったんですね」
以下略



412: ◆/op1LdelRE[saga]
2013/07/21(日) 23:14:03.25 ID:rJ2hA1u/0
「ん? でも俺たち別に何もしてませんけど」
「いやいや、いいものを見せてもらったよ。何でもできる子だと思われていても、苦手なものはあったんだな」
「?」
「では二人とも、あまり遅くならないように。あと――」

以下略



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