2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/06/10(月) 05:23:55.62 ID:R632hej80
梅雨真っ只中の昼下がり、六月の雨がしとしとと降り続く中、このアイドル事務所にも少しだけ重い空気が立ち込めています。
少々不機嫌そうな顔をしたツインテールの少女が一人、事務所のソファで何やらぼやいているご様子。
晶葉「全く、プロデューサーの方から呼んどいて遅れるとはなあ」
菜々「まあまあ、プロデューサーさんも最近何かと忙しいみたいですし。もう少しで来ると思いますよ」
宥めるようにメイド服を着た女性がそう言うと、少女はソファにぽふ、と寄りかかって疲れた様子。
それを見たのかメイド服の女性は少女の前にこと、と湯呑を置きました。
菜々「ウサミン星特製のお茶ですよ、飲むとたちまち楽しくなっちゃうんですから」
晶葉「……何か危ないモノでも入ってないだろうな、ウサミン星人」
菜々「ナナの愛情がたーっぷりつまってますよ、キャハっ☆」
晶葉「……はぁ」
菜々「な、何ですかその対応。さすがのナナでもちょっと凹みますよ?」
晶葉「いやあ、プロだなあと思っただけさ」
菜々「あんまり褒められてる気がしませんね……」
晶葉「これは……紅茶か」
一口だけ湯呑に口を付けた後に、不思議そうに少女が言います。
それを見た女性は何やら自慢げな様子。
菜々「メイドさんをやってた頃、ナナの入れる紅茶は一番人気だったんですから!」
晶葉「いや、湯呑に入っていたからついな」
菜々「……カップが皆食器洗い器の中に入っててそれしか無かったんです」
晶葉「いや、固定観念に囚われているうちは私もまだまだだなと思ったのだよ」
そういうと、少女はもう一口紅茶を飲みました。
まだ熱い紅茶を恐る恐る、小鳥のように飲む少女は非常に愛らしいのです。
晶葉「うん、美味しい。有難うなウサミン」
菜々「どういたしまして♪」
そういうと、女性は笑顔を浮かべます。
それとは対照的に、少女の方は何やら思い悩んでいる様子でした。
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