過去ログ - 千早「貴方と歩んできた軌跡」
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24: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:14:33.08 ID:axl5mVCd0
「ちょ、ちょっと! いきなりどうしたんですか?」
「いやー、少し寂しそうに見えたからな。 甘えたかったのかなと」

「…………」
「ん? どうした?」
以下略



25: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:15:10.45 ID:axl5mVCd0
「こうして、甘えたかっただけなのかもしれない」
「え?」

「突然どうしたんだ、千早?」
「……私、両親にも余り甘える事ができなかったので」
以下略



26: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:15:54.59 ID:axl5mVCd0
千早の少し震えている声が耳に入る。
――ここで全て聞いた上で千早の過去と今を受け入れるべきか

それとも……触れずにそっとしておくべきだろうか?

以下略



27: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:16:37.26 ID:axl5mVCd0
千早は今まで話そうともしなかった自分の辛い過去の事を俺に打ち明けてくれた。
……辛く、暗く、重い過去の話を。

「……その中で、残されていたのが歌だったんです」
「歌……? それだから、ここまで歌に固執していたのか?」
以下略



28: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:17:26.31 ID:axl5mVCd0
「……! そうだ!」
「どうしたんです?プロデューサー」

そんな辛い過去は俺が消し去ってやる――

以下略



29: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:18:08.34 ID:axl5mVCd0
「孤独な少女にも歌い続ける理由となる想い人が居る。 そんな切ない気持ちを歌にするんだ」
「……それって、プロデューサー。 貴方と、私の事ですか?」

「あっ……良くわかったな……」
「誰でもわかりますよ、そこまで言われたら。 ……私をまた一人にするつもりなんですか?」
以下略



30: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:19:07.22 ID:axl5mVCd0
「……絶対解放してくださいね? 貴方を信じて思い出したくもない過去を話したんですから」
「絶対にやってみせるさ。 それだけの覚悟があって話を聞いたんだから」

千早は全てを話し終えて安心したのだろうか、眠そうにしている。

以下略



31: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:19:51.76 ID:axl5mVCd0
「…………」
「ん……?」

千早の寝顔を静かに見つめていると、少しだけ眉間にしわを寄せているように見えた。
……何か、怖い夢でも見ているのだろうか?
以下略



32: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:20:26.74 ID:axl5mVCd0
……沈黙の中で、俺は入院していた時の事を思い出した。

一人でただ寝たり、座っているだけの病室で暇を潰す為にしていた事は――
確か、千早の歌を思い出す事だったか。

以下略



33: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:21:02.24 ID:axl5mVCd0
楽しそうで、それなのに歌も上手くて。

その時の俺は少し、千早が遠い所に行ってしまったような感覚を抱いていた。

でも、そんな事を考えていた時の事だったか?千早がいきなり病室に飛び込んできたのは。
以下略



34: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:21:42.68 ID:axl5mVCd0
――だから、俺はこの歌に想いを託す。

千早が、過去に縛られずに心の底から笑えるように。

安心して歌う事ができるように。
以下略



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