過去ログ - 千早「貴方と歩んできた軌跡」
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30: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:19:07.22 ID:axl5mVCd0
「……絶対解放してくださいね? 貴方を信じて思い出したくもない過去を話したんですから」
「絶対にやってみせるさ。 それだけの覚悟があって話を聞いたんだから」

千早は全てを話し終えて安心したのだろうか、眠そうにしている。

以下略



31: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:19:51.76 ID:axl5mVCd0
「…………」
「ん……?」

千早の寝顔を静かに見つめていると、少しだけ眉間にしわを寄せているように見えた。
……何か、怖い夢でも見ているのだろうか?
以下略



32: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:20:26.74 ID:axl5mVCd0
……沈黙の中で、俺は入院していた時の事を思い出した。

一人でただ寝たり、座っているだけの病室で暇を潰す為にしていた事は――
確か、千早の歌を思い出す事だったか。

以下略



33: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:21:02.24 ID:axl5mVCd0
楽しそうで、それなのに歌も上手くて。

その時の俺は少し、千早が遠い所に行ってしまったような感覚を抱いていた。

でも、そんな事を考えていた時の事だったか?千早がいきなり病室に飛び込んできたのは。
以下略



34: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:21:42.68 ID:axl5mVCd0
――だから、俺はこの歌に想いを託す。

千早が、過去に縛られずに心の底から笑えるように。

安心して歌う事ができるように。
以下略



35: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:22:24.28 ID:axl5mVCd0
「……ふぅ」

ある程度の内容が固まり、俺は一息つく。

「……んにゃ?」
以下略



36: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:22:53.67 ID:axl5mVCd0
「まぁ、良く寝れたか? 途中で寝苦しそうにしてた時もあったが」
「……はい。 でも、プロデューサーの声が聞こえたような気がしたので大丈夫でした」

お、俺の声が届いていたのか……?

以下略



37: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:23:38.42 ID:axl5mVCd0
「えーと、ここが千早に当たる部分でここが俺に当たる部分なんだが……どうかな?」
「聴いた人、理解してくれますかね? 大丈夫でしょうか?」

「……大丈夫だと信じたいが聴いた人の想像力に賭ける事にしよう」
「どうなっても知りませんよ……」
以下略



38: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:24:16.79 ID:axl5mVCd0
だが時間はかかったものの、千早の協力もあり
奮闘開始から二週間後、予想以上の歌詞が完成する。

「ここまで一つの事に時間をかけたのは始めてだ……」
「物語よりも短いから、と油断していたらこんなにも時間がかかるなんて……」
以下略



39: ◆K/laHoEzHc[saga]
2013/06/10(月) 18:24:56.10 ID:axl5mVCd0
「な、なら先にやってしまうか……ここまで来たら最後まで終わらせよう」
「逆に何故歌詞が出来上がった時点で気を抜いたのかが私にはわかりませんが……」

「たぶん物語を完成させた時と同じ感覚なんだ……ごめん、油断してた」
「気をつけてくださいね? 今度こそ最後の作業なんですから」
以下略



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