142: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/07/04(木) 03:09:09.77 ID:zpMoHYvIo
「……っ、はいっ♪」
彼女は、そう言った。そして俺の腕の中で、琥珀色の瞳から涙を零し、笑顔で俺に抱き着く。そのまま、ぎゅっと力を込めて抱きしめてくる。
「ずっと、ずっとその言葉を待ってたんですよ……っ? 三年も、待ったんですから……っ」
『……本当に、待たせたね。済まない、茄子』
「っ、本当に、本当ですよーっ! ですから、この三年間の分、これから甘えさせてもらいますからねっ♪」
彼女は、ぽろぽろと涙を流しながら、とても、とても嬉しそうに笑っていた。もう、その顔のどこにも、不安は存在しなかった。
『なあ、茄子』
「あの、Pさん」
また、俺たちは同じタイミングでお互いの名前を呼ぶ。彼女は涙をまだ、流しながら。俺は、驚くほどに冷静なままだ。嬉しさのあまり、頭がショートしていると、思った。
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