17: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/13(木) 22:42:53.43 ID:1eqe0XcWo
すると、今度は完成予定の社屋の見取り図が表示されていた。完成予定の社屋はかなり整備されているようで、レッスン室やアイドルたちの休憩スペースとなる、カフェテラスやサウナルームなんてものも完備されているらしい。
しかも女子寮完備とまで来ている。本当にアイドルの為にできたようなプロダクションだ。シンデレラガールズ、という名前は伊達ではないらしい。
近年稀に見るレベルの、好条件のプロダクションだ。しかも、プロデューサーの質もかなり揃っているらしく、数も六人と、当面はおざなりにされることはないだろう。
『……ここだ』
ここなら、彼女をしっかり面倒見てくれるはずだ。確実に、トップアイドルの道へと乗せてくれる。
『……まずは、視察だ。良い具合なら、そのままアポを取り付けてもいいだろう』
小さく呟くと、俺は急いで準備を始める。がさがさと書類をカバンに詰め、事務所の電気を消して事務所を出る。
あまりにも、俺は急いでいた。彼女の為の道が見えたから。だから、気づくことはなかった。PCの電源がつけっぱなしだったこと。
そして、ぱた、と懐から小さなカードホルダーが落ちたことに。
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