過去ログ - モバP「七人目の正直」
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78: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/26(水) 03:03:29.06 ID:v8bhYI//o
『結局、俺が散々暴れまわって移籍の話はご破算したよ。それだけならまだよかったけどね』

 はは、と力なく笑い、ゆっくりと目を開け、茄子さんを見る。見つめ返してくる琥珀の瞳は、その先あったことを理解したようだった。

「……干された、んですね?」
以下略



79: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/26(水) 03:03:58.34 ID:v8bhYI//o
「私は、そんなこと気にしません。私にとって、Pさんは優しくて、頼りがいがあって、えっと……恰好、いい人ですから」

 彼女は少し恥ずかしそうに言った。くそ、かわいらしい。女の涙に騙される男が多いわけだ。いや、騙されてもいいと思わせるだけの、可憐さと可愛さがあると、俺は今知った。

『……俺の名前はね、この業界の、一部のブラックリストに載ってるんだ。俺がプロデュースしても、茄子さんをトップアイドルには連れていけない。……また、潰されてしまうから。一緒には居られないんだ。茄子さんに迷惑を掛けたくはない』
以下略



80: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/26(水) 03:05:03.39 ID:v8bhYI//o
「そんな、迷惑だなんて……」

『全部、俺のエゴだ、茄子さん。俺の見出したアイドルが、トップアイドルになる。そこに俺の名前は無くても、ね。本当に、完全な自己満足だよ。だから、俺には君を、アイドルをプロデュースする権利も、価値も、資格もないんだ。……俺が、何を望もうと、ね』

「では、聞こう。君は、何を望む?」
以下略



81: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/26(水) 03:05:29.49 ID:v8bhYI//o
「いやはや、本当に君がいるとはね。鷹富士くんの運、というのには恐れ入ったよ」

『シンデレラガールズの社長……? なぜ、ここに』

 そこには、つい先日茄子さんが移籍したプロダクションの社長。憎々しい男だ。何度も、俺に暴発するよう差し向けた。四年前の悪夢を、何度も繰り返させようとした。その記憶が蘇る。
以下略



82: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/26(水) 03:06:24.93 ID:v8bhYI//o
 しかし、それなら尚更たちが悪い。俺がどんなことをあのプロダクションにしてしまったのか、彼は知っているのだ。それでもなお、俺に暴発させようとしたのか。

 そして、少し唖然としたままの俺に、シンデレラガールズの社長は追い討ちを掛けるように言う。

「それで、君は先生のプロダクションが潰れたのは、自分の責任だと言いたいわけだね?」
以下略



83: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/26(水) 03:06:51.17 ID:v8bhYI//o
「……やはり、知らなかったようだね。先生も、君に伝えておけば、ここまでこじれることはなかったかもしれないのに」

 社長はため息をつき、そして言った。

「君があの時何をしようと、先生はもう限界だった。どちらにせよ、移籍を終えればプロダクションは解散の予定だったそうだ」
以下略



84: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/26(水) 03:07:23.46 ID:v8bhYI//o
『結局、俺はその程度だったってことか』

「そんなこと――」

 俺の諦念にも似た呟きに、今まで押し黙っていた茄子さんが反論しようとした。そのときだった。
以下略



85: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/06/26(水) 03:08:23.83 ID:v8bhYI//o
今回はここまでです。長いからって区切りすぎた気がします。
卒研進めてたせいでイベントろくにできなかったのが心残りですね。


86:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/26(水) 03:23:03.57 ID:X7z2Boceo



87:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/26(水) 03:45:07.00 ID:GN8NrTGE0
ここでまさかのちひろさん


88:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/26(水) 04:22:04.81 ID:14RFnyh90
コレは……某緑髪の事務員さんを彷彿とさせる…………………ピヨ


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