過去ログ - これからぼくが自殺する部屋
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213: ◆ty8oEf4R2M[saga]
2013/06/27(木) 17:00:19.41 ID:uX9ANBqX0

「ごめんなさい。用意に手間取ってしまって。今日は持つから許して」

やった、と必要以上に声を上げてくれる七瀬翔に対し、感謝を覚えた。
それを見て、では、と引き際を選んでくれる咲坂未来にも。
以下略



214: ◆ty8oEf4R2M[saga]
2013/06/27(木) 17:00:55.44 ID:uX9ANBqX0

「分かりました。では、あなたが北条千夏でない、という前提でお話を伺いましょう」

「納得は今のところ出来そうにもありません。今も、千夏さんだと疑っています」

以下略



215: ◆ty8oEf4R2M[saga]
2013/06/27(木) 17:01:38.74 ID:uX9ANBqX0

「つまり、咲坂悠一の思惑を暴き、結城久の遺書を発見し、佐倉徹の計画を知る」

「大まかに言えば、そういうことであっているかな。ぼくもよく分からなくて」

以下略



216: ◆ty8oEf4R2M[saga]
2013/06/27(木) 17:02:04.37 ID:uX9ANBqX0

「…では、願いの総数を六とした上で話を進めるのが最善策だろうと思う」

「君が、本当に特殊な例、という可能性もあるからだ。それで、いいかな」

以下略



217: ◆ty8oEf4R2M[saga]
2013/06/27(木) 17:02:47.48 ID:uX9ANBqX0

「そして、考えるべきは、佐倉徹のことだろうか。七人を自殺させる理由だ」

「そりゃあ、そうした方が徹に得があるから、って考えるべきじゃないか?」

以下略



218: ◆ty8oEf4R2M[saga]
2013/06/27(木) 17:03:16.77 ID:uX9ANBqX0

「もしもし。ええと、少々お伺いしたいことがありまして」

そう切り出してかけていたのは、昨日調べた雑誌社宛にだった。
アポを取ろうとしてみたが、先日から取材で担当が出払っていたらしい。
以下略



219: ◆ty8oEf4R2M[saga]
2013/06/27(木) 17:03:55.43 ID:uX9ANBqX0

「君には、千夏さんの番号で繋がるんだろう?なら、大丈夫かな」

「考えがまとまったら、すぐにかけるよ。約束する」

以下略



220: ◆ty8oEf4R2M[saga]
2013/06/27(木) 17:04:28.09 ID:uX9ANBqX0

「それじゃあ、また明日。君と会うことも、もうないのだろうけれど」

「私は少し、残りの余命を楽しんでみるとしましょう。また明日」

以下略



221: ◆ty8oEf4R2M[saga]
2013/06/27(木) 17:05:03.61 ID:uX9ANBqX0

遮光カーテンの合間を縫って陽が部屋を照らしたのに気付いたのは、八時だった。

起きてすぐに、ぼくは昨日考えていたことについて首を捻った。
結城久の自殺は五日後。これも佐倉徹の計画の一端だ。
以下略



222: ◆ty8oEf4R2M[saga]
2013/06/27(木) 17:05:33.68 ID:uX9ANBqX0

正午を回っても、ぼくは腰をあげることはなかった。

刻一刻と針は回っていく。止まることなど知らぬように。
前述の疑問から言えば、やはり願いは一つで間違いはないだろう。
以下略



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