過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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231: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/06/29(土) 17:13:35.97 ID:200yW6J00

「ねえ、アヤさん!」

床にへたってそんなことを考えていたアタシに、急にマライアが四つん這いで詰め寄ってきた。

マライアは本当に嬉しそうな顔して

「あたし、頑張ったよ!」

だって。なんか、そう言うところは変わってないのな。まぁ、でも、褒めてやろう、うん。

「あぁ、すげーよな、ティターンズ大尉って」

そう言ってやるとマライアは一層キラキラした顔をして

「でしょ!それに、たくさん人を助けたんだよ!」

とさらに詰め寄ってくる。

確かに、ティターンズ大尉って肩書きを利用して、捕まってくるやつらをことごとく逃がしたんなら、それってすごいことだ。

アタシや昔の隊の皆がレナやソフィアを必死で逃がしたのに、

出世したあんたは、そんなことを簡単にやっちまうようになったんだな…そう考えたら…うん、やっぱりすごいよ。

 アタシの誕生会に来てくれて、ソフィアが残るって聞かされたマライアを思い出していた。

あのとき、アタシはしっかりしてほしくて思わずペシッとマライアの頬をはたいちまった。

そういや、あれから一切会ってなかったんだよな…宇宙に行ったって話は、隊長達に聞いてたけど…

ははは、そうだよな、あの頃のマライアとは比較にならないな。

 そう思ったら、なんだか嬉しくなってきた。

アタシとダリルと隊長の秘蔵っ子のヘタレが、まさかアタシ達に一杯食わせてくるなんて、思いもよらなかった。

マライア、あんた、やっぱり、アタシの自慢の妹分だ…。

「だから、ね!アヤさん!」

そんなことを思っていたら、もう、抱き着いているのと同じくらいのところまで詰め寄ってきたマライアが

上目づかいでアタシに言った。

「偉いって、褒めてくれると嬉しい!」

見直して、ちょっと損した。根本はまっっったくかわってないな。なにが出来たって、ただの甘ったれだ。

でも…まぁ、認めるよ。あんた、すげー頑張ってきたんだな、この8年間…。すごいよ、素直にそう思う。

マライア、あんたは、すごい。

「頑張ったな、マライア。あんたはやっぱり、アタシの自慢の妹分だよ」

そう言ってやったマライアは、本当にうれしそうに笑いながら、ポロポロと泣き出して、

ガバっとアタシに抱き着いてしゃくりあげ始めた。

 お、おいおい、まったく、部下が見てんだろ?泣くなよ、せっかくかっこよかったのに。

そんなことを思ったけど、なんだか胸が暖かくて、アタシはマライアを抱きしめて頭を撫でてやっていた。

「無事で良かったよ、マライア。8年も良く頑張ったな…おかえり…」

「アヤさん…会いたかった…会いたかったよ…!」

しゃくりあげながらそう言ってきたマライアは腕の中でフルフルと震えて、まるで甘えてくる子犬みたいだった。




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