過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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338: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/07/08(月) 00:01:32.89 ID:HDJ29ZM50

 と、アヤの肩越しにマライアと目があった。と、思ったら、アヤの後ろから飛んできて、

アヤが離れた直後の私に飛びついて来た。でも、私のところにたどり着く直前に、

アヤに後ろ襟をつかまれて制止され、階段の方にひょいっと追いやられてしまった。

「ひどい!あたしだってレナさんと仲良くしたい!」

「あんたの仲良くは行きすぎなんだよ!」

「アヤさん、自分にはやっても怒らないくせに!ケチ!ヤキモチ焼き!

 あたしはアヤさんみたいにイヤらしい目的でハグしたいんじゃないもん!」

「んだと!言わせておけば、マライアのクセに!」

「なによ!掛かってきなさぎゃーーーー助けて!」

アヤがマライアに立ち姿勢の関節技をかけている。まぁ、これもいつものことだ、うん。

 不意に、ガチャンと物音がした。

「なんだ?」

「ん?なにか聞こえた?」

アヤとマライアがそう言って騒ぎを収めて私を見る。確かに何か聞こえた。ホールの方からだ。

「聞こえた。ホールから」

気になって、掃除機とバケツを壁際に置いてホールへ行こうとしたらロビンがホールのドアを開けて飛び出て来た。

「ママ!レオナマーが!レオナマーちゃんが変なの!」

ロビンはそう言って慌てた様子でピョンピョンと飛び跳ねている。

―――レオナが?

 私は、さっきのレオナの様子が頭をよぎった。あれは、いつもの感覚なんかじゃなくて、

具合が悪かったとか、そう言うことだったのかもしれない…

 思わず、私はロビンの脇をすり抜けて、ホールに駆け込んだ。

でも、そこにはケーキと紅茶が用意してあるけど、誰の姿もない。

「ママ!ママ!!」

キッチンだ!

 私はホールの脇からキッチンに向かう。

 中を覗くと、そこには、レベッカとレオナがいた。

 レオナはうずくまって、頭を抱えながら、うずくまって、うわ言のように何かをつぶやいている。

レベッカはそんなレオナの顔を心配そうに覗き込みながら一生懸命にレオナを呼んでいる。

 「レベッカ、すこし離れていて」

私は、レベッカにそう言うと、レオナの脇に座って様子を見る。

 レオナはガタガタと震えていた。そして震える唇で

「だめ…れいちぇる…れい…ちぇる…」

とうめいていた。

―――レイチェル?誰のこと…?

そこまで考えて、直感的に、分かった。レオナは、何かを感じ取ってしまったんだ。なにか、とてつもない、怖いものを。

その、レイチェル、と言う人に、その、恐ろしい何かが起こったんだってことを。








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