過去ログ - ムラサメ研究所を脱走してきたニュータイプ幼女たちが…
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412: ◆EhtsT9zeko[saga]
2013/07/15(月) 19:17:45.07 ID:a4CMWmdY0

「彼女は、厳密に言えば、私の妹じゃないの。まだ戦争も始まる前のジオンに居たときに、

 ちょうど、私はこの子くらいの歳だったけどね…私の体から取り出されたips細胞から、二人のクローンが作られたの。

 ニュータイプって言う言葉の概念はなかったけど、ある種の遺伝的要素が、

 特殊な脳波とコミュニケーション能力を発現させる、と考えていた博士がいてね。

 軍事転用も見据えていたんだと思うんだけど…

  とにかく、そう言う現象の研究対象だった私から取り出された細胞に、

 それぞれ異なった遺伝子操作を加えて産まれた二人の子がいた。

 エルピー・プルと、プルツーって呼ばれる、双子。

 そして、産まれてすぐの検査で、よりニュータイプとしての能力が高いと見込まれたプルツーのクローンとして、

 その細胞を使って産まれた10人の子ども達がいた。

 彼女達はプルシリーズって呼ばれて、プルツーと同じように、番号を振られていたの。

 彼女は、その中でもプルナイン、9番目のプルとして生を受けた子…。

  最初のクローン、エルピー・プルは、私の名前からとったんだ」

「レオニーダ・パラッシュ…L.P…」

「うん、そこに人々、って意味のピープルを掛けて、

 最初のクローンの二人はエル・ピープル、と呼ばれることになった」

「レオナ達、って意味、か…」

「うん…そもそも、プルって名前が一人歩きした時点で、オリジナルは最初のプルとプルツーになったんだろうけどね…」

「そうだったんだ…でも、それでどうしてあたしが怒るって思ったの?」

「だって、ずっと妹だって、言って嘘を付いてたし…それに、クローンだ、なんて事も…

 怖がらせたり気味悪く思われたりするんじゃないか、って…」

「あぁ、なるほど、そう言うこと…」

「うん」

「別にそんなこと思わないよ。

 こっちに来る前にいきなり、クローンだなんて言われてもどう受け止めて良いか混乱しただろうしね。

 でも、こうして彼女を見たらそれも納得しちゃうよ。だって、レオナに瓜二つだもん。

 姉妹だって言う方がなんだか不自然なくらいだし。それにさ、そうやって命を道具みたいに扱うのは良くないとは思うけど…

 でも、そのお陰でこの…プルナインちゃんは産まれたわけでしょ?

 本人がするのならともかく、無関係なあたしがそこを否定しちゃってもさ、なんだかかわいそうじゃない」

あたしはそう伝えてあげてから、プルナインの方に、怖がらせないようにゆっくり近付いてからそばにしゃがんで、

ガシガシと頭を撫でてあげた。

「無事でよかったね…あたし達が守ってあげるから、安心していいよ。

 もう誰にもあなたを道具としてなんか扱わせないからね…!」

そう言って笑ってあげると、プルナインの目に涙が涌いてくるのが見えた。



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